田中マッチの燐寸博物館
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マッチの解説  | 1.軸木  | 2.小箱  | 3.商標  | 4.箱詰  | 5.薬品  | 6.関係燐寸会社の概要  |
 2.小箱「経木(きょうぎ)製」
(1)材料
素地(キジ)は松材を使用する。剥かれた素地は100枚を束にして陰干しをする。陰干しをしないと、 小箱になってから収縮して、変形したり、商標に皺(しわ)が生ずることがあった。素地の厚さは100枚の束で計る。

側箱の素地の厚さは100枚に付き
  内地用2寸〜2.1寸(6〜6.3p)
  輸出用2.1〜2.4寸(6.3〜7.2p)

中箱の「側面」の素地の厚さは100枚に付き 1.9寸(5.7p)
中箱の「底面」の素地の厚さは100枚に付き 1.3寸(3.9p)
 注:中箱のことを「抽斗(ちゅうと)」または「ひきだし」と表現していた。

(2)箱貼用紙
箱貼りに使用する紙について、「紙業提要・昭和33年度版」にマッチ紙の項目があり、次のような記事が出ている。 「わが国におけるマッチ用紙の製造は、明治8年以来マッチの製造に従事中の清水誠が、明治14年5月、三田製紙所に その製造を依頼したのが始めてで、しかもこれがわが国における工業用用紙製造の濫觴(らんしょう)をなしたことは 記念すべきことである。」   *濫觴(物の始まり、物事の起源)

マッチ紙は使用上より下記の6種に分かれる。

安全マッチ用・・・引出紙、側紙、打紙(ダースガミ)、レッテル紙、
          哥包紙(グロースツツミガミ)、大包紙

1.引出紙

マッチの小箱の引出に貼付するもので、小箱1コに要する寸法は
    6寸×1寸       (18cm×3cm)
    6寸1分5厘×1寸1分 (18.5cm×3.3cm)
    6寸×1寸1分     (18cm×3.3cm)

全紙の標準寸法は1尺8寸5分×2尺7寸5分(56cm×83cm)で、長さで1寸幅を27枚取り、 幅で6寸を三つ切り、1連(500枚)から40,500枚取れる。

2.側紙
マッチの小箱の外側に貼付して塗薬の部分とレッテルの部分とを全部1枚で包むものと、またレッテルの部分だけを 別の紙にするものと2種あるが、後者に属するものが大部分を占めている。 小箱に要する標準寸法は2寸9分×1寸8分(88o×55o)または3寸1分×1寸9分5厘(94mm×59o)で、 全紙の標準寸法2尺6寸×3尺5寸(78.8o×106.0o)から、長さにて2寸9分(88o)を12枚取り、幅にて1寸8分(5.5o)を14枚取り、 1連(500枚)から84.000枚取れる。
3.レッテル紙
小箱レッテルおよび打包紙レッテルの2様がある。小箱に要する寸法は1寸8分×1寸2分(54.5o×36.4o)又は×1寸2分5厘(37.8o) である。
(3)小箱製造
1.小箱貼り
小箱貼りは手貼りと機械貼りがあるが、昭和初期までは全て手貼りと思われる。手貼りは工場内で作業することもあるが、 ほとんど家庭内職で実施されていた。経木(きょうぎ)の素地の折り目の溝は機械貼りのときは浅いが、手貼りのときは 能率を上げるために折れやすいように折り目の溝が深くしてあるので、箱の強度が落ちて壊れやすい欠点がある。田中燐寸(株) に保管してあるマッチ箱に破損しているものがあるのはその為である。
2.商標貼り
昭和初期までは全て手貼りで、女工1人が1日1万枚〜1万5千枚の商標を貼っていた。 賃金は出来高払いで1万枚に付き13銭との調査報告がある。(明治35年・1902年調査)当時商標貼りの内職も多かった。
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